アパレルのライセンスブランドって、どんなブランドかご存知ですか?
ライセンスブランドについて解説し、どんな特徴があるのかを解説していきます。
ライセンスブランドとは ?
ライセンスブランドとは、既に知名度のあるブランドの運営会社に使用料(ロイヤリティ)を支払って、別会社がブランドの名称を借りているブランドの事です。
ライセンスブランドは既にある知名度にのっかって商売ができるので、一からブランドを育てなくて済みます。
ライセンス元のブランドは知名度の拡大とライセンス収入を獲得でき、双方にメリットがあります。
文字にするとわかりにくいので例を挙げてみたいと思います。
フランスのLANVIN(ランバン)という世界的にも有名なファッションブランドがあります。
そのブランドを展開する会社と日本の伊藤忠商事という会社がマスターライセンス契約を結び、更にジョイックスコーポレーションやレリアンがサブライセンス契約を結んでLANVIN en Bleu(ランバン オン ブルー)やLANVIN COLLECTION(ランバン コレクション)を展開しています。
この場合LANVIN en Bleu(ランバン オン ブルー)とLANVIN COLLECTION(ランバン コレクション)がライセンスブランドとなります。
ライセンスブランドのメリット
ライセンスブランドは一部を除いて、本家のブランドより安価になっている事が多く、手軽に有名ブランドの商品を購入することができます。
また、本家のブランドは海外ブランドである事が多いのですが、海外ブランドは日本人の体格向けではないためサイズが合わない事が多くあります。
しかし、ライセンスブランドは本家ブランドに寄せたデザインで日本の会社が日本人向けに作成しているので、サイズ感がちょうどいいです。
(日本で展開しているが、日本の会社がやっていないライセンスブランドもあります。例としてはアルマーニ・エクスチェンジです。)
ライセンスブランドのデメリット
メリットがあれば、当然デメリットもあります。
本家ブランドより安価なライセンスブランドは、当然品質が落ちます。
そして、一番重要なのが本家ブランドの監修を受けずにライセンスブランドが作られている場合があることです。
もちろん、ロイヤリティを支払って許可を得て作成しているのですが、デザインや生地の選定などはライセンスブランドを作成している会社で完結していて、本家が確認していないことがあります。
この場合、ライセンスブランドは本当に名前だけしか意味がない客寄せパンダブランドなのです。
服好きにライセンスブランドが嫌われる理由
ライセンスブランドが本家の監修を受けていないブランドは論外なのですが、そうでない場合も本家と混同している人が多いのが嫌われる原因だと考えます。
最初に例に挙げたLANVINにしてもコートは30万円を超える物がほとんどですが、LANVIN en Bleuは5万前後からあります。
比較すれば安いのですが、服に興味が薄い人にとって5万円は高額ですし同じくLANVINと付くので、区別がつかず同じブランドとして語られてしまうのです。
自分が好きで奮発して購入したブランド品が安価なライセンスブランド品と同列に語られ、しかもライセンスブランドの品質で語るから「〇〇ってブランド名だけで品質は大したことないよね。」などと言われたら、気分は最悪ですよね。
ライセンスブランドについての考察
ライセンスブランドはデメリットもあるし、服好きの人から馬鹿にされてしまうこともあるので存在自体が悪なのかといえば、当然そんなことはありません。
本家のブランドが監修していない場合でも、デザインは基本的に本家に寄せたうえで日本人向けのサイズ感にしています。
比較的安価で高級ブランドの雰囲気を感じることの出来るライセンスブランドは、本家ブランドを購入するキッカケにもなったりブランド名を見かける機会が増えて知名度が上昇したり、本家ブランドの裾野を広げてくれます。
本家ブランドと混同して語りだすと痛い感じがしますが、認識したうえで購入するのは特に問題ないと思います。
品質に関していえば、ほとんどのブランドは値段相応ですので、特にライセンスブランドだからボッタくりだということは感じません。
もちろん、ライセンス契約でのロイヤリティを支払っているので、余分なコストがかかっていますが、著しく品質に影響を与えるほどではないと感じます。
本家ブランドと値段が大きく変わらないブランドだと本家ブランドと品質も変わらないか、下手すればライセンスブランドの方がいい場合もあります。ですので、ライセンスブランドだから馬鹿にするなんてことは了見が狭いだけです。
以上、参考になれば幸いです。