少し質のいいメンズバッグを検討しだすと、タイトルに挙げたブランドを知ることになると思います。
一時期、大流行したオロビアンコを除けば、価格帯が高いため興味がない人は一生知ることがないブランドかもしれません。
いずれも、百貨店やセレクトショップなどで取り扱いがある、高品質でオシャレなバッグとして、雑誌や各種ホームページなど様々な媒体でオススメされています。
しかし、一部の人達には非常に評判が悪いんです。
今回は、評判の悪い理由を説明します。
特定のブランドを批判するような書き方をしますが、私はオロビアンコ以外は別にいいんじゃないかと思ってます。その理由も終わりにかきますね。
ちなみに、私はステファノマーノのバッグを複数持ってます。今年の福袋でもこちらを購入しましたので、あくまで考え方の一つとしてみてください。
評判が悪い理由
最初に最大の理由を書きますが、今回挙げたブランドは、ほぼ日本でしか流行ってないブランドなんです。
正確にいえば、日本ほど本国では流行っていない。ですかね。
本国サイトを調べて、取り扱い店舗調べてみると、よくわかりますよ。
本国で流行っていない物を日本人がイタリアブランドだと、ありがたがって購入しているのは確かに少し滑稽に見えますね。
原因は凄く商業的な部分が強いのですが、フェリージが流行った例を挙げます。
フェリージとは
そもそもフェリージは、1973年、イタリアの歴史と芸術の小都市フェラーラで、小さな革工房からスタートした、バッグ・革小物を中心に展開するブランドです。
1987年に日本のフィーゴ社が、フェリージ社と輸入契約を結び、日本の代理店となりました。その後、1996年に日本初の専門店を京都にオープンして、フェリージの知名度が一気に高まりました。1999年にフィーゴ社はフェリージの世界での営業権を手に入れています。
ちなみに、フィーゴ社は2020年現在ユナイテッドアローズの子会社です。
フェリージが流行った理由
フェリージが流行ったのには理由があります。
1984年に発表されたPRADAのナイロンバッグが日本で1990年代に大流行しました。
しかし、PRADAはハイブランドでナイロンバッグといえども高額で中々てが出しづらい。
そんな中、注目を浴びたのがPRADAのナイロンバッグが使っているリモンタナイロンと同じくリモンタナイロンを使用しているフェリージです。
PRADAより大分安く購入できて、デザインもイタリアブランドらしくオシャレでリモンタナイロンも使っている、ということで大ヒットしました。
PRADAのナイロンバッグの流行により大きくなった需要に、供給側が上手に合わせて販売した結果、流行になりました。
要はフェリージは流行った物の良さそうなセールスポイントをもっていて、安価で仕入れて販売することができる、客側と売り手の両者にとって都合の良いブランドだったんです。
日本人は表層だけで物事を判断しがちな民族です。特に興味が薄い分野ですと、尚のことです。
わかりやすいセールスポイントがあると売り手にとって大きな武器となり、深く考えない日本人にとっては何だか良さそうだから買ってみようという心理になります。
フェリージの場合、それが「あのPRADAが使用してるリモンタナイロンと同じくリモンタナイロンを使用したバッグが安価で買える」ということだったんです。
日本でしか流行っていないブランドが存在する理由
フェリージが流行った理由と同様に、供給側の都合が大きいです。
供給側とはセレクトショップや商社のことを指します。
ハイブランドは客側にとって高額で手が出しにくく、そもそも直営での販売が基本で、先に挙げた供給側が介入する余地は少ないです。
そんな、供給側にとって都合がいいのが、ヨーロッパのマイナーブランドだったり、メゾンブランドの鞄を作っているファクトリーだったりするんです。
要は商社やセレクトショップが商談上、対等以上の位置に立ちやすくセールスポイントがしっかりあるところです。
そういうところから仕入れれば供給側が有利な条件で仕入れることが出来ます。
フェリージはフィーゴ社が上手い商売の仕方をして、流行しました。
ダニエル&ボブやステファノマーノ、オロビアンコも商社やセレクトショップにとって都合の良いブランドとして入ってきて、そこそこに流行っています。
結局のところオロビアンコ、フェリージ、ステファノマーノ、ダニエル&ボブって駄目なの?
いいのか、悪いのかを判断するのは、結局個人の判断となります。
あくまで、個人的な意見ですが、今回挙げたブランドの中でオロビアンコはこちらの記事で買いたくないブランドとして書きましたが、他のブランドに関しては別にいいんじゃないかと思います。
正直、定価と質のバランスという点では微妙に感じる物もあります。
しかし、デザインは日本の鞄ブランドにはない良質な物があり、元々鞄作りをしているブランドばかりなので、作りはしっかりしている物が多いです。
イタリアブランドだからということで飛びつくと、今回の記事のようなことを知ると騙された感がありますが、知った上で気に入った物を購入するのはいいと思います。
私は気に入ってステファノマーノのバッグを複数購入してますし、他人になんと言われようと、自分が気に入った物を購入したので後悔はないです。
あくまで、色んな考え方の一つとして見ていただければ幸いです。
明確な間違い等あれば、ご指摘ください。