昨日に続きコロナ関連のことを書いていきます。
ネガティブな事柄ばかり書いてしまいますが、現実を見つめると厳しい事ばかりです。
消費者である私のような立場の人間はできる範囲で、自分が好きな企業を応援するために製品を買うくらいです。
さて、ではタイトルに書いたことに触れていきます。
トドメを刺すというのはオーバーな表現ですが、本当に多くのブランドが潰れてしまうのではないかと危惧しています。
特に中価格帯のブランドです。
日本のアパレルにトドメを刺すと思う理由について
私が危惧しているのは2つの要因からです。
資本力が少ないブランドが多い
アパレルブランドは華やかなイメージがありますが、経営はカツカツなところが多いです。
過去にも人気があったブランドが不景気の煽りを受けて、急に潰れてしまったことが複数あります。
そもそも、アパレルブランドは資本力が少ないブランドが非常に多いです。
例として、日本を代表するブランドのコム・デ・ギャルソンの資本金は1,000万円で、ヨウジ・ヤマモトは9,300万円です。
日本を代表するブランドを展開する会社でも、こんなもんです。
資本金が全てではありませんが、一つの目安にはなると思います。
株式市場に上場している大手セレクトショップやオンワードや三陽商会などの一部の企業を除くと、服好きなら名前を聞いたことがあるような有名ブランドでも資本は少ないのが現状です。
中国に依存しているブランドが多い
セレオリやファストファッション、それに近い価格帯のブランドの多くは中国製の商品が非常に多いです。
私もYOOXを利用する前に買っていた服の多くは中国や東南アジア製の商品でした。
生産国が日本となっていても、生地は中国から仕入れている物もあり、中国の経済活動が止まっていて発注をかけていた物の入荷が遅れていました。
封鎖がとけて、入荷され始めたと思ったら非常事態宣言で多くの店舗が開けられない。
最悪の悪循環ですね。
結局、どうなのか
日本のアパレル企業は資本が少ない企業が多く、中国の経済活動が止まっていた影響をモロに受けていると述べました。
服って一部ZARAのような例外を除き、数ヶ月前から計画を立てて作っていく物です。
数ヶ月前に発注した物が店舗に届いて、売れない在庫が山積みになっているはずです。
緊急事態宣言で急に閉店するからといって、納入や支払いがストップする訳でもありません。
もちろん企業間や銀行との交渉で、なんとかしているところはあると思いますが。
そして、こちらでも書いた通り洋服ってナマモノなんです。
今、入荷されている商品は否応なく鮮度が落ちていきます。
店舗が再開しても定価で売れる期間は短く、大量にセールをかけて売るか、ブランド価値を保つために廃棄するかのいずれかになってきます。
いずれにしても、ブランドや店舗に入る現金は少なくなります。
在庫が山積みなのもありますが、人件費や家賃、各種借り入れの返済など収支のバランスが悪すぎです。
企業が倒産するのは支払いができなくなった時です。いくら資産があっても、現金がなければ倒産します。
資本力がないところは今後バタバタ倒れていくでしょうね。
体力がない企業は銀行から一時的に融資を受けてしのぐでしょうが、見通しが立たない状態で借金だけが増えていくのは厳しいです。
大企業はなんとか凌げるかもしれませんが、元々アパレルは不景気です。
今回のコロナの影響で今後は更に不景気になる可能性が非常に高い中、一部を除き元々不況だったアパレル業界のトドメを刺すことになるのではないかと思います。
もちろん全滅する訳ではありませんが、多くのドメブラには厳しい未来しか見えません。