2017年にタマホームで建てた私ですが、実際建てて感じたことを述べていきます。
そもそも欠陥住宅とは
欠陥住宅にはそもそも、明確な基準がありません。
しかし、一般的には法令違反や住宅瑕疵担保責任保険の適用になるような不具合があれば欠陥といわれる事が多いようです。
住宅瑕疵担保責任保険の適用範囲とは住宅瑕疵担保履行法で決まっており、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分に関して適用されます。
それ以外のクロスの破れはがれや、基礎のヘアクラック等の軽微な不具合は欠陥とは認識しません。
何故欠陥住宅ができるのか
現在は役所の建築確認(建物によっては無い場合もあり)と住宅瑕疵担保保険の加入義務がああるため、まともなハウスメーカーや工務店であれば、設計段階で欠陥になることは、ほぼありえません。
しかし、現実問題として欠陥住宅はできています。
ちなみに、大手ハウスメーカーやローコストメーカー問わず欠陥住宅で裁判をしている人や裁判にならずとも揉めている人がいることはググれば、すぐにわかります。
(ネット情報ですので信じるかどうかは、その人次第ですが…)
設計段階でほぼ問題がないのに、欠陥住宅がてきるということは原因は主に施工にあります。
家を建てる作業には複数の専門業者が関わります。その業者をハウスメーカーの現場監督が管理監督していきます。
しかしハウスメーカーによる違いはあるものの、現場監督の仕事は非常に多岐にわたり、現場にいて確認する時間は長くありません。
ですので、下請け業者の腕に依るところが大きくなるのですが、ここでハズレを引き現場監督が見逃すと欠陥住宅になります。
また、新築住宅では建築基準法上の中間検査と完了検査と住宅瑕疵担保責任保険に加入するために基礎、上部構造検査が(それぞれ建築条件等により一部行われない場合もあり)行われます。
しかし、これらの検査は検査員等による検査の質のバラツキも大きく、施工品質を担保するには心もとないのが実情のようです。
タマホームは欠陥住宅?
もちろん法令順守をしている東証1部上場企業ですので基本的には違います。
しかし、実際建てていると欠陥住宅になっても不思議ではないと感じることはありました。
タマホームで実際に建てた際に感じたことを述べていきます。
施工スピード
タマホームは効率化が進んでいて順調に進めば、着工から2ヶ月半から3ヶ月くらいで引渡しされます。
施工スピードが速いことは施主とハウスメーカー双方にメリットがあります。
ハウスメーカーは1件あたりの時間が短縮できれば多くの住宅を建てることが可能ですし、施主で住宅ローンを借りている場合はつなぎ融資の金利が少なくて済みます。
しかし、多少の余裕をみて工程をたてているはずですが各工程において、それほど余裕はないと思われます。
ミスに途中で気付いても致命的なものでなければやり直しをせずに、そのままにしても不思議ではないな、というのが感想です。
現場監督の多忙
タマホームでは、同時に10件以上の案件を持つことは珍しくないようです。
(これはタマホームだけではなくローコストメーカーなら、どこも似たようなものらしいです。)
また、業務も多岐に渡ります。その中で、どの建物も100%管理監督するのは物理的に無理です。
有能な現場監督は時間管理の仕方やスケジューリングが上手く、マニュアルだけでなく現場でも抑えなければならないポイントを必ず自身で確認するのですが、全員有能なわけではありません。
あまり仕事のできない現場監督が担当だったら、欠陥住宅ができることはありえるだろうと思います。
下請け業者の質の違い
タマホームは大工等の職人を自社で雇っているわけではなく下請け業者に依頼しています。
そして、家の建築は複数の専門業者が携わって建築します。
全員有能な職人さんというのは無理ですし。そして、新人が作業をした時に不具合をそのままにしてしまうことがあっても不思議ではありません。
これはタマホームだけではなく、どこでもあり得ることですが…
タマホーム等のローコストメーカーの場合は、1棟あたり職人に支払う報酬単価は高くないでしょうから、相対的に大手ハウスメーカーより質が低いことが想定できます。
タマホームは欠陥住宅が多いと言われる理由
基本的に欠陥住宅ではないといえども、上記の要素が重なって欠陥住宅ができる事もあり得ると思います。
タマホームは着工件数が多いため、不具合件数も相対的に多い事が想定できます。
また、ローコストメーカーの代表格で知名度もあるので、安い家=欠陥住宅と想像する人たちにネットで騒がれているのが実情だと思います。
実際起きた不具合
我が家では欠陥住宅を防ぐために、第3者検査を入れたため、致命的な欠陥はありませんでした。
そして、優秀だと思える現場監督が担当についてくれたため、そこまで不安感を感じることはありませんでした。
しかし軽微な不具合や未遂は、いくつかありましたので紹介します。
実際にあった不具合
1.仕様間違い
風呂のオプションで追加していた部分が標準のままでした。
建築中に気付いたため、早急に手直ししてもらいました。
2.天井点検口の位置が違う
ウォークインクローゼットに設置することが多いようですが、2階廊下を希望していました。
口頭で伝えていたのですが、図面に反映されていなかったのに気づかず、引渡し後に気づきました。
点検の際にウォークインクローゼットに入られるのが嫌だったため、廊下の設置を希望したのですが気付かなかった私の落ち度もあるので、そのままにしてます。
ちなみにアフターの点検時、点検口は覗きませんでした。
太陽光発電を載せてる時はみるようです。
3.窓の位置が違う
未遂に済んだのですが図面確定の際、窓の位置が2ヶ所違いました。
設計担当が使い勝手を考えて勝手に変えていました。
確認時に気付いたたので良かったのですが、自分達のサインと確認印が入るため後で気付いても、後の祭りで修正は難しいです。
4.引き渡し直前に行われる施主検査でサッシのへこみや傷が複数あった
社内検査後に施主検査を行ったため、本来気づいていてほしいものですが見逃されていました。指摘後すぐに取り換えてもらい、引き渡しまでに作業完了してもらったので大きな問題にはなりませんでした。
まとめ
他にも細かい点はあった気がしますが覚えているのは、これくらいです。
数としては少ないですが、窓の位置はやり直しができない部分になるので気づかなかった場合のダメージは大きいです。
欠陥住宅にならずとも不具合を伴った住宅にしないためには、タマホームに任せっぱなしにしないで自分自身で確認を適宜行い、正しい指摘を行う相手にとって面倒くさい客にならなければなりません。
知識がなく正しい指摘を行えないのであれば、第3社検査を依頼して代わりに行ってもらうことをお勧めします。
また確認事項については営業や工務とのコミュニケーションを密にとり、書面にて記録を残すことが大切だと感じました。
以上参考になれば幸いです。